Jレスキュー2024年11月号
【特集】ポンプ機関運用のための水力学と消火戦術
消火戦術を支えるのは機関員と機関運用技術といっても過言ではありません。
動力消防ポンプの運用方法をはじめ、運用中に発生する様々な現象についての理解とその対処法、さらには無圧水利と有圧水利に代表される水利全般に対する見識、消防用吸管や消防用ホースの特性の理解など、機関員が身につけなければならない技術と知識は多岐にわたります。
本特集では、消防ポンプ機関の基礎知識から、消防ポンプ自動車メーカー・長野ポンプの長野社長が消防機関員に向けて提唱する機関員の心得『八箇条』に落とし込まれたポンプ機関運用の解説、およそ270年にわたる消防ポンプ自動車の歴史などを取り上げます。
近年、多くの若手消防職員が区画火災に対する消火戦術を研究し、熱心に取り組んでいますが、その土台となるのは、消防ポンプ自動車の水力学の深い理解です。新人から指導者まで、機関員はもちろんのこと、すべての消防職員に必見の特集です。
《主な内容》
●図解 消防ポンプ自動車の仕組み
●長野ポンプ直伝!ポンプ機関運用心得「八箇条」徹底解説
●エゼクターを活用した高度機関運用
●日本における消防ポンプ自動車の変遷
ロープレスキュー国際大会「GRIMPDAY 2024」大会レポート&想定解説
ベルギーで開催されたロープレスキューの国際競技大会「GRIMPDAY 2024」で兵庫県西宮市の消防職員によるチーム「NR JAPAN」が4位入賞という好成績を収めた。4日間にわたって行われた大会のレポートと、実施された全12想定の中からNR JAPANにとって特にインパクトのあった5想定の紹介と解説を掲載。海外の大会ならではのダイナミックで参加者の予想を上回る想定を誌上で再現。
大牟田市消防本部考案の万能救助システム「Omuta Ladder Rescue」
救助工作車の部署位置から救助ポイントまで距離があり、最小限の資機材しか搬送できない場所、震災やゲリラ豪雨などにより地面が不安定な環境での低所・高所救出。そんな状況で救急隊から「担架を水平のまま安静に救出してほしい」と要請があったら?
この要望に応えるために大牟田市消防本部が考案したのが、かぎ付きはしごを活用した「Omuta Ladder Rescue」だ。どのようなシステムを構築し、どうやって運用するのか、メリットに加えデメリットも交えて紹介します。
【特集】目指せ!救急現場の効率UP
コロナ禍から本格化した救急需要の増加。救急隊員の負担を軽減するために、令和6年度の「救急業務のあり方に関する検討会」でも「救急業務のDX推進」が検討事項に挙がっている。担当する総務省消防庁救急企画室にDX推進の現状と今年度の動きについて取材しました。
この他、本特集では井原地区消防組合消防本部が考案した一次救命処置の救急隊運用法「いばらCPRコーチ」と、富士五湖広域行政事務組合富士五湖消防本部の考案した自動心マッサージ器使用時に圧迫位置のずれが生じないようにする搬送方法を紹介する記事も掲載。
《主な内容》
●救急業務DX化の現状:総務省消防庁
●一時救命処置の救急隊運用法「いばらCPRコーチ」:井原地区消防組合消防本部
●機械的胸骨圧迫の有効な搬送時固定法:富士五湖消防本部
【コンテンツ一覧】
《RESCUE PHOTO NEWS》
●能登半島豪雨
●Vehicle Extrication Competition2024 in 台湾
●京都市消防局 新救助活動服
《コラム》
●伊藤克巳の己に克つ
《特別企画/人気連載》
●新連載:能登半島地震 消防研究センターの技術支援
●新連載:東京消防庁 安全推進部による「安全文化」醸成のヒント
●映える消防広報「岡山市消防局」
●火災後の除染について考えよう/大島隆弘
●消防ドローンのポテンシャル
●災害現場の真実/伊藤克巳
●世界のCBRNe 最新トピックス/浜田昌彦
●ヒーローの肖像:川野健司/小田原市消防本部
●DRT ワンポイント講座/黒澤司
●分かりやすいCBRN入門/岩熊真司
●平成の名消防車/橋本政靖
●クラシック消防車/諸河久
●全国新車速報
●新車Detail Up!
特殊災害対応車(岡山市消防局)
支援車III型(浦安市消防本部)
消防ポンプ自動車CD-I型(流山市消防本部)
●消防防災訓練レポート
●そうか、そうすればいいんだ/橋本政靖
●古武術式 発想の転換法/岡田慎一郎
●おらぁどぅ元気だがや!/鈴木亨
●メカの謎解き/中村則雄
●news
●MEDIA CLIPPING