多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部

日本の消防車両

多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部

驚くべきパワーと駆動性能。

写真・文◎伊藤久巳
「日本の消防車2021」掲載記事

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多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部
静岡県警察機動隊レスキュー部隊に2020年(令和2年)年3月に配備された多目的災害対策車。スズキ「ジムニーシエラ」で、指揮官が乗車して悪路、狭隘路を被災地へ向かう。軽自動車並みのボディに小型車並みのエンジンを搭載し、ここまでの小型ボディでありながら卓越した走行性能を誇る。

2020年(令和2年)3月、静岡県警察機動隊レスキュー部隊に新たに多目的災害対策車が配備された。用途は被災現場へと部隊指揮官を搬送するため。災害が起きた際には、被災現場までの道路も悪路や狭隘路となっている可能性が高く、小型の車体でありながら悪路走破性に優れるスズキ「ジムニーシエラ」が選定された。

この車両の特徴は、全長3550mm、全幅1640mmという軽自動車並みの非常にコンパクトな車体でありながら、総排気量1460cc、最大出力75kWという強力なエンジンに加え、車輪が空転した場合でもその車輪にだけブレーキを作動させ、その反対側の車輪に伝わる駆動力を確保するというブレーキLSDトラクションコントロールを搭載する。市販車としては、一般的に高い悪路走破性があるとされている。

多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部
車体前面。悪路での安定走行を実現する要因の一つ、車体左右のオーバーフェンダーいっぱいにまで広げられたトレッドの様子がよくわかる。
多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部
車体後面。ドアは1枚横開き。空転時にも車輪への動力伝達をきちんと確保するブレーキLSDトラクションコントロールシステムは悪路走行で大きな味方となる。
多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部
2名がけの後席をたたむと、後部に広めの資材収納スペースができあがる。
多目的災害対策車「ジムニー」静岡県警察本部
定員4名のキャブ。変速機は4速ATを採用する。
驚くべきパワーと駆動性能。
写真・文◎伊藤久巳 「日本の消防車2021」掲載記事

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