救助工作車Ⅱ型 山口市消防本部
機関員の動線に沿った配置
バス型の最大の特徴ともいえる隊員乗車室は、あえて後部座席を1席分潰し、精密機器等を収納する棚を設置している。棚の向かいには機関員用の呼吸器ラックを設け、発電量がわかるメーターをフロントガラス前に取り付けるなど、機関員が無駄な動きをすることなく活動に専念できる工夫を施した。ヒューマンエラー防止のため、シャッター開閉状況やクレーン・照明装置の収納状況をチェックするワーニングモニターも搭載している。さらにボディのいずれかの扉が開いた状態でサイドブレーキを下げても車両を発進できない仕様とし、二重の安全策を講じている。
コンパクトな車体からは想像もつかないほど多くの工夫が凝らされている山口市の救助工作車。管内状況に合わせつつも機能は充実させるという相反する課題を見事クリアし、消防の大原則である迅速・安全・確実救助が実現できる一台に仕上がった。
左側面
右側面
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フロント・車内