News

奥州金ケ崎消防本部が「山岳機動救助部隊」を発足

奥州金ケ崎行政事務組合消防本部は令和5年5月24日、「山岳機動救助部隊」の発隊式を行った。

写真◎奥州金ケ崎行政事務組合消防本部提供

Twitter Facebook LINE
山岳機動救助部隊発隊式
山岳機動救助部隊の隊員。
山岳機動救助部隊の部隊章
山岳機動救助部隊の部隊章。

山岳事故への対応力を強化

奥州金ケ崎行政事務組合消防本部の管内では、令和2年度から令和4年度までの3年間で毎年3~4件の山岳事故が発生しており、登山や山菜きのこ採りを目的に入山した人の事故が多くを占める。

これまで、消防隊が要救助者に接触するまで長時間を要すことや、要救助者の居場所が把握できないケースが多いこと、事案の発生や覚知の多くが午後から夕方にかけてとなり初動が夜間帯になりやすいことなどが課題となっていた。

そこで、山岳事故への対応力を強化するため、山岳機動救助部隊を発足した。

山岳機動救助部隊辞令交付
千葉典弘消防長(写真左)から辞令を受け取る鈴木健介部隊長(写真右)。

同部隊は、水沢消防署の鈴木健介消防司令補を隊長に、水沢消防署や同消防署前沢分署などに所属する12名で構成される。山岳救助事案における要救助者のさらなる安全で確実な救助への寄与、救助活動を実施する消防職員全体の安全な活動を目的として運用される。

今後は、同消防本部が実施する山岳救助訓練および山岳救助に関する研修について指導的な役割を担うほか、管内の住民や事業者等に対して山岳事故を予防するための普及啓発活動の実施、管轄する山岳の地形の把握と山岳地における救助技術の向上、山岳救助用器具の取扱い、関係機関との連携等を目的とした訓練などの活動を予定する。

次のページ:
翌日は焼石連峰で訓練を実施

Ranking ランキング