京都市消防局は令和5年に始めた新活動服の運用に続いて、令和6年4月1日より新救助服の運用を開始した。
新しい救助服は、通常の活動服のモデルチェンジに併せて、救助服についても機能性の向上、素材の変更、サイズおよびデザインの統一化を図った。
新たな救助服には、ズボンにサイドポケットを採用した。これは車両鍵の携行性向上および執務時の利便性向上のためである。
さらに一般的な救助服に付いている両臀部のポケットは、フルボディハーネスと干渉するおそれがあるため採用していない。ズボン裾の縛りは紐からゴムに変更している。
生地は、アラミド繊維とポリエステルの新型生地を採用し、難燃性・強靭性と、吸水速乾性を両立した。肩、肘、膝および下腿部には当て布や刺し子加工による補強を施した。また、立体裁断により動きやすさが活動服同様に向上し、脇部にはベンチレーション機能を付けた。
デザインについては、特別救助隊用救助服は、先だって採用した新型救助服の逆のカラーパターンとした。高度救助隊・特別高度救助隊用救助服は、新たに上袖を差し色とし、統括指揮活動服の逆のカラーパターンとすることで、前方から見て特別救助隊との見分けがつくようにしている。
新活動服を着用した救助隊員からは「立体裁断の採用により、四肢の突っ張り感がなくなり活動しやすくなりました。さらに速乾生地の採用により、発汗後や洗濯後の自然乾燥が早くなった」と高評価だ。
新救助服の仕様を担当した施設課の担当者は「伝統ある京都消防救助活動服の更新で非常に責務を感じましたが、製作に関わっていただいた皆様のお力添えで、素晴らしい救助服が完成しました。過酷な現場で活動する救助隊員の活動が少しでも向上するよう、施設課はこれからも全力で職員をサポートしてまいります!」と熱く話した。
素材
メタ系アラミド 75%(±3%)
パラ系アラミド 5%(±3%)
吸水速乾ポリエステル 20%(±5%)
導電性繊維 1%以下