消防のためのダーティボム入門<br>―その歴史、検知から除染まで―<br>後編

Special

消防のためのダーティボム入門
―その歴史、検知から除染まで―
後編

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おわりに

RDDに対しては、セキュリティ部門や、公衆衛生部門、警察機関等と連携して、潜在的な脅威・リスクを特定し、放射線リスクを伴う事態を想定した準備態勢を強化することが不可欠である。それによって、消防と関係機関の取り組みと訓練が現代的で、状況に即したものになることが保証されるだろう。

RDDを含む事態において効果的な対応には以下の点を忘れてはならない。

●できる限り、UGVや四足歩行ロボットのようなリモートのツールを使って線源を安全化するとともに、エアロゾルの発生を極力抑えること。
●適切な呼吸保護具を使用し、不用意な被ばくを最小限に抑えること。
総線量をモニターしておくこと。
●あらかじめ、現場で適切な除染が利用可能であることを確認し、要すればハイブリッド除染も使用してばく露を最小限に抑えること。

RDDを含む事態に対応するロボットのイメージ。(CBRNe Worldより引用)
本誌の連載「世界のCBRNe 最新トピックス」の著者の浜田昌彦氏の記事をWebでも公開。「消防のためのダーティボム入門」を前後編で掲載する。後編は、放射線の検知や防護、除染ついて紹介する。
写真・文◎浜田昌彦(写真は特記除く)

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