【ドキュメント】御嶽山噴火災害<br>―東京消防庁―

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【ドキュメント】御嶽山噴火災害
―東京消防庁―

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山岳救助事象+C災害 (NBC特殊災害)

「今回の災害の厳しさは、隊員の安全確保をとる支点もない非常に難しい山岳救助に加えて、火山ガス(硫化水素、亜硫酸ガス等)が噴出し続けているという、山岳救助とNBC災害が同時に発生した災害であったことに加えて、いつまた噴火するか分からず、雨が降れば土石流が発生するというリスクを抱えていた点にある」(東京都隊大隊長談)

緊急消防援助隊にはこれらのガスの検知を行える検知資機材(LCD3.3)を保有する高度救助隊(特別高度救助隊も含む)に加えて、山岳地域での活動に精通した救助隊、航空隊を中心とした隊編成が求められた。

御嶽山噴火災害 東京消防庁
ぐらつく噴石に足をとられながらも、必死で要救助者を収容した担架を降ろす消防と自衛隊。頂上は風が強く、常に降灰と火山性ガスが降りてくる中での活動となった。(写真/東京消防庁)
御嶽山噴火災害 東京消防庁
雨により泥状になった灰の上から金属探知機を使用して検索をかけ(写真左)、並行して検索棒で検索を行うローラー作戦が取られた。(写真/陸上自衛隊)
御嶽山噴火災害 東京消防庁
危険な場所では、隊員が先回りしてロープでルートを作り、担架を降ろす、という作業を繰り返した。(写真/東京消防庁)
御嶽山噴火災害 東京消防庁
王滝口(田の原)の登山口に駐車する消防車や救急車にも灰が積もっている。(写真/東京消防庁)
21日間の主な活動
御嶽山噴火災害 東京消防庁
消防の活動規模
御嶽山噴火災害 東京消防庁
登山初心者にも人気の風光明媚な山「御嶽山」が突然牙を剥いた。 火山ガスが噴出し続ける噴火口を背に、二次災害のリスクを抱えたまま消防・警察・自衛隊は合同救助隊を編成して救助活動に臨んだ。酸素の薄い3000メートル級の山の山頂で、滑落、ガス中毒、高山病、低体温症と戦いながらの活動はどれほど過酷であったか? 彼らの救助にかける思いは? 消防、警察、自衛隊、医療の各プロフェッショナルに訊いた。
Jレスキュー2015年1月号掲載記事

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