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【コラム】消防署の地図記号【Y】ってどんな意味?

何気なく見ている地図記号。消防署を表す【Y】とは、何を意味してるのだろうか?

写真◎編集部

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なぜ消防署の地図記号は「Y」なのか

最近は地図を開いて建物を探すなんて機会も減ってきて、スマホの地図アプリで検索すれば一発で分かる時代になった。

ほんのひと昔前までは、地図を開いて目的地を探す=地図記号が役に立っていた。今でもカーナビにはしっかり地図記号が表示されている。そこで気になるのが消防を表す地図記号だ。消防署(本部庁舎、消防分署、消防出張所)の所在地を印す【Y】という記号。このマークは何を意味しているのかご存じだろうか?

消防署の地図記号

アルファベット「Y」のように見えるこの記号の由来には諸説あるが、刺股(さすまた)を図案化したものと言われている。

刺股は相手を封じ込める道具というイメージがあるが、今のような消防ポンプ車がなかった江戸時代の町火消たちは、「破壊消防」という消火方法の一つとして刺股を日常的に使用していた。

町火消の刺股
消防署の地図記号「Y」の元となった刺股。

火消し道具の刺股は、小さなものから大きなものまであり、火消したちが数人がかりで建物を破壊していた。当時の建物は、現在のような頑丈な構造ではなかったので、基礎さえ外せば簡単に崩れ落ちていた。「水で消したほうが早いのでは?」と思う方もいるかもしれないが、蛇口をひねれば水が出るような時代ではなく、水桶や龍吐水(手動式ポンプ)を使用した人力での消火方法であったため、延焼拡大を防止するためにも火元周辺の建物を破壊した方が効率的に延焼拡大を防げていたのだ。

火消し道具
江戸時代の火消し道具。長い刺股や水桶、龍吐水がある。(消防博物館所蔵)

【消防署の種類も知ってみよう!】

東京消防庁や政令指定都市等には119番がつながる通信指令センターが入る本部合同庁舎がある。

本部合同庁舎

消防業務から事務作業までを行う消防署。

消防署

消防署一つではカバーできない地域にある消防分署や消防出張所。消防署とは違い配置されている消防車や人員は少ない。

消防分署や消防出張所
何気なく見ている地図記号。消防署を表す【Y】とは、何を意味してるのだろうか?
写真◎編集部

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