水槽付消防ポンプ自動車I-B型<br>大島地区消防組合名瀬消防署

日本の消防車両

水槽付消防ポンプ自動車I-B型
大島地区消防組合名瀬消防署

Twitter Facebook LINE
右側面
大島地区消防組合名瀬消防署
ポンプ操作盤に続く前方収納庫にはホース類を収納。菊水折り2本の65mmホースを収納する下段は、1番員が現着と同時にポンプ操作盤下のホースバッグとともに降ろすため引き出し式。後方収納庫には救助用資機材、分岐金具などを収納。やはり下段は重量物収納のため引き出し式。
大島地区消防組合名瀬消防署
ポンプ操作盤は上段に圧力計と連成計のほか、中央縦2連で流量計と積算計が設けられ右側の第1放水口、第3放水口のホース抵抗と水量が管理される。その下に前方(右)から第1放水口、第3放水口が並び、さらにその下には前方(右)から中継口、吸水中継口が並ぶ。中継口はダイレクトバルブで圧力がリセットされ、自動圧力調整器なしで任意の圧力を設定可能。2線中継まで車体右側のポンプ操作盤で行うことができ、機関員は吸水状況を上部左側のモニターで確認しつつ、すべての作業をここで実施する。操作盤の後方(画面左)にはサイドプル式巻き取り吸管を装備する。
大島地区消防組合名瀬消防署
右収納庫に積載されるブラックボードポスト。最先着隊としての作戦盤、トリアージポスト等で使用する。
大島地区消防組合名瀬消防署
資機材搬送用折りたたみ式カート。許容荷重100kgで、現場での少人数による資機材搬送に活躍する。
大島地区消防組合名瀬消防署
救助活動で三方ローラーを使用する際なども反対側での活動の様子がモニターで監視できるほか、車外スピーカーとマイクにより放送も可能。
大島地区消防組合名瀬消防署
ポンプ操作盤左上には車体左側の映像がモニターされる。操作盤と垂直に黒板が設置され、機関員が設定圧力などのメモに利用可能。
左側面
大島地区消防組合名瀬消防署
機関員は初期の吸管操作を終えると、基本的に反対側の右側のポンプ操作盤で活動する。放水口が2門、圧力計、連成計の後方(右側)の計器は流量計1個のみ。基本のポンプ操作隊形を右側とすることで左側操作部の計器を削減し、コスト低下を図った。資機材庫は重量物を積載する最下段のラックが引き出し式。タイヤハウス内には水槽補給口、その横には水槽直結の給水コックがあり、林野火災の際のエンジン式高圧噴霧機、電動高圧噴霧機などの給水に使用する。
大島地区消防組合名瀬消防署
ポンプ室上の左右あおりに設けられた三方ローラー。高取り支点がほしい場合、あおり部のD管では100kgが荷重の限界となるため、車両を貫いた反対側に支点を取った救助ロープなどを左右の三方ローラーを通してベクトルプルとする。
大島地区消防組合名瀬消防署
資機材庫後方上段は左右貫通式で長尺物を収納。
大島地区消防組合名瀬消防署
サイドプル式巻き取り吸管。吸管は75mmホースを常時接続。基本、吸管左出しのため、金具はこちら側を向いている。
リア
大島地区消防組合名瀬消防署
2台のホースカーを積載。左側には絆を表す「結(ゆい)」と英文の「Bond」の文字(地元の大島高校書道部の学生に書いてもらった)。下部にはトレーラー牽引用にヒッチメンバーを装備。
大島地区消防組合名瀬消防署
リアのインバーターによる交流100V常時取り出しコンセント(左)、商用交流100Vのインテーク(右)。100Vコンセントはキャブ内、ポンプ操作盤、資機材収納庫内、資機材収納庫上などにも設けられている。
大島地区消防組合名瀬消防署
局地的冠水被害に対応するためA-1級ポンプを装備する点が特徴。水害では90mm吸管により毎分2800L以上の排水能力を有する。道路冠水時の走破性向上のため、キャブ後方の右側には高所にエンジン空気取り入れ口があり、エアクリーナーにはシュノーケルを装備する。
大島地区消防組合名瀬消防署
ポンプ室前端右側には車両バッテリーを電源とする直流式LED式照明。
大島地区消防組合名瀬消防署
資機材収納庫上、後端中央に設置された脚には、LED式照明装置を設置することが可能。こちらは積載する発動発電機を電源とする交流式。
大島地区消防組合名瀬消防署
ホースカーを降ろすとロープウインチ(上左)とフック(上右)がみえる。下はホース仮接続用のオス金具。車体後面のフックに確保ロープを結着し、ロープウインチの補助により引く。ウインチの牽引力は100kgで、ロープが張られた時にだけ牽引力が伝わる仕組み。倍力システムとブレーキシステムの併用で、少人数での引き揚げが可能。
大島地区消防組合名瀬消防署
2台のホースカーは1台が分隊長用(Force1/写真左)で、もう1台が1番員用(Force2/右)。ホースカーの名Forceはホースに掛けたもの。小型サーチライトも装備する。このサーチライトは信号灯にもなり、活動範囲の設定時にも活躍する。
キャブ
大島地区消防組合名瀬消防署
大島地区消防組合名瀬消防署
ダブルキャブは後席中央2席を資機材収納として使用するため乗車定員は4名。隊長席と後席はスキューバーシートを装備する。後席中央の収納には呼吸器、ハーネス、ライフジャケットなどが収納され、事案によって出場途上で装着可能。また、エンジンがかかった状態ではインバーターにより、車庫内でのエンジン停止時には商用電源入力口により車両には常にAC電源が供給されるため、携帯無線機、照明などの要充電機器はキャブ内で充電可能。
大島地区消防組合名瀬消防署
高床4WD、11tシャーシのキャブは座席も高い。MT前進6段。バックモニターを備える。
大島地区消防組合名瀬消防署
キャブのドア下面には開放時には白色の警光灯が点灯。
大島地区消防組合名瀬消防署
後席座面ははね上げ式で、ハイルーフでもあるため呼吸器の着装などが楽。
大島地区消防組合名瀬消防署
後席中央下部には常にAC電源が供給されている利点を活かして冷蔵庫(後席右側がドア)を設置。熱中症予防を図る。

次のページ:
装備・五面図 他

Ranking ランキング