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消防研究センターなどが「令和6年度一般公開」を開催

消防研究センターなどは4月19日、敷地内の施設の公開や実演等を披露する一般公開を行った。

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大規模倉庫等で有効な消火手法についての研究

消防研究センターと消防大学校、日本消防検定協会、一般財団法人消防防災科学センターは2024年(令和6年)4月19日、施設の公開や実演等を披露する一般公開を、東京都調布市にある敷地内で行った。

この催し毎年開催されており(コロナ禍の期間中はオンラインでの一般公開のみ)、今年は全部で22種類の展示や実演が来場者に公開された。

消防研究センターは今回、5種類の実演プログラムを用意。そのうち「高発泡装置を用いた泡消火実験」は近年になって発生が増えている倉庫火災に対応するため、アクリル板で仕切った開口部の少ない区画で泡消火剤がどの程度の速度でどういった展開をしてくのかという実験の模様を公開した。ノズル先端の泡射出口をパンチング加工し、パンチング穴の大きさと間隔によって泡のサイズを変化させられることや、電動ファンの送風の強さで泡のスピードを制御できることなどが説明された。

今後は、水蒸気と組み合わせた消火性能の検証、異なる可燃物や障害物のある状況における検証などを進め、安全で有効な消火手法の開発と新たな資機材の開発に取り組むという。

令和6年度一般公開
泡消火剤を射出するための「低流量型高発泡装置」。先端部に取り付けた円すい型の金具のパンチング穴の大きさと間隔で泡の大きさをコントロールできる。
令和6年度一般公開
泡が射出されていく様子。泡の展開速度はノズル後方にある電動ファンの送風の強さによってコントロールする。
令和6年度一般公開
倉庫の壁に見立てたアクリル板を乗り越えて進入していく泡消火剤。泡の大きさや展開速度がどのように影響するかを検証し、消火手法の検討が行われている。

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小規模な「爆発実験」も実施

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