米国「ラダー・レスキュー」の全7システム

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米国「ラダー・レスキュー」の全7システム

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知っておきたい日米の違い

米国の消防用積載はしごは、NFPAの規格の中でメンテナンスについて、年次検査で毎年、強度の確認を行うように定められている。はしごの種類も多く、短いものでは2.4m、長いものでは15m近いものもあるが、ラダーレスキューではNFPAの規定に基づいて年次検査に合格した、手入れされたはしごを使用することがテキストにも明記されている。

米国規格の三連はしご
米国規格の三連はしご。主管がレールの縁のような形状になっているため、ラダー・スライドのような、担架をはしご上で滑らせる活用でも担架が落下し難い。(写真/伊藤久巳)
ビレイが大事

ラダーレスキューは、あくまでも大規模災害などの非常時の活用例として示しているもので、そのテキストにおいても「車載はしごを活用した救出方法は、正しく、そして慎重に操作されるならば、一人の体重を問題なく支えることができるが、二人の体重を支えることはできない」とされている。そして、ハイアングルロープレスキューではビレイ(手を離しても落とさない確保の方法)を使用するのが大原則となっている。また、これらの活動はUSARの基礎的な知識と技術を取得している事が前提とされており、テクニカル・レスキューに要求される力学も身につける必要があるのだ。

ラダースリング

ラダースリング
はしごに上部支点を作ることができ、ロープレスキューシステムの方向変換も行える。ラダースリングの結着方法は2種類あり、一つは主管を通しながら結着するだけのシンプルラダースリング。もう一つは事前に結着しておいて主管に通すだけのプレタイドという方法。

本ページは米国の技術を紹介するのみで、実践を推奨するものではありません。本書を参考に訓練を実施されて起こるいかなる事象につきましても一切の責任を負いません。

正しく知ることから始めよう! 米国発の消防技術の一つとして時々「ラダー・レスキュー」という言葉が聞かれるが、どのような技術なのか? 日本の消防技術であるはしご操法と何が違うのか? 米国におけるラダー・レスキューの位置づけについて紹介する。
イラスト◎井竿真理子 Jレスキュー2016年3月号掲載記事

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