延長方向の狭いスペースで有効<br>二重巻きホースと島田折ホースの「三重ホース延長」<br>【相模原市消防局】

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延長方向の狭いスペースで有効
二重巻きホースと島田折ホースの「三重ホース延長」
【相模原市消防局】

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延長方向の狭いスペースで展開後のホース捌き
延長方向のスペースが狭いと後方にホースが残る。二重巻きからの場合、このまま水を通しても問題はないが、引き込みホースが長くなる。島田折からの場合、折りたたんだ状態のホースに水が乗るので、水乗りが悪く、充水後場所をとる。
捌き方法は、①オーバースローで前へ、②流れのまま後ろに引き込む、③踏み出した前足付近まで大きく下に円を描くように捌く、の順。写真は二重巻きからの展開だが、島田折でも同様。なお二重巻きホースからの三重ホース展開を使った折れ階段での立体的なホース延長も、コツと訓練が必要だが可能だった。折れ階段での立体延長については、従来のとおり島田折のほうが便利だ。
狭所巻きホースからのコイル巻きホース展開

コイル巻きホースについては、『Jレスキュー 2018年1月号 Vol.91』に、神戸市消防局の「KSコイル巻き」として折り方が紹介されている。相模原市消防局で多数隊積載している狭所巻きホースを、コイル巻きホースに展開できないか考えてみたところ、狭所巻きと比較するとホースの入り込み、絡まり等が発生しにくく、より実用的に感じた。

延長方向の狭いスペースで展開後のホース捌き
約1m幅でホースをつかむ。
90度延長方向に倒す。
さらに同一方向に90度起こす。
ホースを延長方向に180度回した状態。
回したホースが戻らないように踏み込んだ前足で支える。狭所巻きのように輪全体を広げる必要はない。回したホースの束を足で支えるイメージ。
狭所巻きと同様、この状態で充水する。
イメージはこのような感じ。一ひろ巻き狭所からの変換で輪に差異があると丸の箇所で重なりが発生するが、延長する際に絡み等、問題は発生しなかった。
谷口雅紀

谷口雅紀発案者

北消防署警備課大沢分署
消防士長

Jレスキュー2018年7月号掲載記事

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