Special
実用性のある訓練方法
新・三連はしご逆伸てい要領
―熊本市消防局―
当隊では災害現場等で頻繁に使用する三連はしごの逆伸ていについて、実用性のある新方法を考案したため、Jレスキューに掲載し、全国の消防本部に広く普及させたいと思う。
熊本市消防局 東特別救助小隊 消防司令補 岡﨑世紘(所属と階級は取材当時のもの)
Jレスキュー2021年7月号掲載記事
三連はしご逆伸ていの活用が容易になった理由
当隊が現場活動で三連はしごの逆伸ていを頻繁に活用している理由として、ロープ1本で設定でき、隊員も2人だけで完結。設定にかかる時間もわずか25秒とシンプルで早いというメリットがある逆伸ていを考案したからである。
考案した逆伸ていのメリット
- 少ない資器材で設定可能(ロープ1本のみ)
- 少ない人数で設定可能(2人で可能)
- 早い時間で設定可能(約25秒で設定可能)
考案した逆伸ていの設定図
使用資器材
従来
考案した逆伸てい
必要人員
従来(4人)
考案した逆伸てい(2人)
設定時間の<比較>
時間がかかる理由は、従来型は確保ロープを2本設定するためである。
R1、R2の2人が進入するまでの時間の<比較>
従来の設定では4人で行うものの、確保ロープ2本や連目の結着で時間がかかる。一方、考案した逆伸ていは従来の人員の半分の人数で設定できるうえ、2分30秒(半分の時間)も早い設定ができる。
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