中型水陸両用車 山武郡市広域行政組合消防本部

日本の消防車両

中型水陸両用車 山武郡市広域行政組合消防本部

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装備

消防車
クローラを駆動する左右8輪のタイヤは左右独立式。車体底部は空気室になっていて、ここでも浮力を発生する。
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回転中のプロペラ。車体後面下部にあり、水上航行時の推進力を伝達する。プロペラ(スクリュー)の周囲には水中の異物がプロペラに挟まることを防止するプロペラガードを備える。プロペラとガードの間隔を大きくとることにより、抵抗による推進力低下を最小限に抑えている。
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跳ね上げ式乗車用ステップは車体左側面前方と右側面後方に設置される。走行時は跳ね上げて収納する。
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車体前面中央にはウインチ装置を設置。
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後席には左右に展開式シートが向かい合わせに設置される。右側シートはフローティング担架固定のため補強されている。この部分の定員は陸上6名、水上4名。
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陸上の駆動はタイヤ4本を回転させることによりクローラを
動作させる方式で、泥ねい地でも駆動力を伝達可能。
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中型水陸両用車のキャブ。キャブ定員は2名。左席が運転席で、クローラまたはプロペラの左右の前後進の組み合わせで左右旋回するため、正面に操舵レバーなどはない。
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キャブ内、操縦席の右側の2本のレバーが左右のクローラとプロペラ兼用の前後進レバー。
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搬送車の荷台最前方の資機材収納庫内。ドライスーツなど各種資機材が収納されている。
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搬送車の荷台最前方には資機材収納庫があり、下部には最大牽引力3tのウインチ装置が設置されている。ウインチは動力を喪失した際などに中型水陸両用車の積載、卸下時に使用する。左右には夜間作業時のための照明を設置。
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搬送車に積載されるスケッドフロートシステム。スケッドストレッチャーの両側にフロートを設置するもの。
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搬送車に積載される落水者リカバリーシステム「ファイバーライト・クレードル」。少数隊員で落水者を水陸両用車上に容易に引き揚げ可能。担架や水中からの搭乗はしごとしても利用できる。安全荷重150kg。
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搬送車に積載されるスローラインバッグセット。スローラインは延長25m。
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搬送車に積載される救助用伸縮棒「レスキュースティック」。フックエンドで落水者を引っ掛け、引き寄せて救出する。1.9〜4.67mの範囲で長さを調整可能。水深マーカーを備える。
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搬送車に積載されるフローティング担架。水上に浮揚する。2分割したフロテーションカラーは軽量、柔軟性があり、多種多様なバスケット担架に素早く装着可能。
消防士
中型水陸両用車を運用する山武郡市広域行政事務組合消防本部の隊員。
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【SPECIFICATIONS】

車両メーカー:米国・ハイドラテック社
全長:4930mm
全幅:2360mm
全高:2940mm
車両重量:3500kg
乗車定員(陸上):8名
乗車定員(水上) :6名
陸上走行速度:20km/h
水上走行速度:5km/h
燃料:軽油
最大稼働時間:約10時間
船体材質:アルミニウム
配備年:令和元年5月
艤装メーカー:トーハツ

山武郡市広域行政組合消防本部[千葉県]
写真・文◎伊藤久巳 日本の消防車2020掲載記事

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