指揮隊発足の契機となった「大型観光バス横転事故」

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指揮隊発足の契機となった「大型観光バス横転事故」

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バス事故から3年…「我々は日々訓練を重ね、止まることなく、前進していく」

佐久広域連合消防本部は「大型観光バス横転事故」から3年が経過した平成31年1月31日、警察や医療機関、バス会社やレッカーサービスなどの民間会社等関係機関が集まり、『上信越道で大型観光バスが横転し、後続車両がバスに追突した』との想定による事故対応合同訓練を実施した。

高速道路における災害が大規模・複雑化している昨今、関係機関が協力して迅速な行動をとり、被害を最小限に抑えること、そして関係機関相互の活動を理解し、連携強化を期すとともに、事故後の消防本部および関係機関の取り組みを確認・検証することが目的であった。

佐久広域連合消防本部からの訓練参加部隊は、指揮隊(消防本部)1台3名、佐久指揮1台2名、佐久救助1台5名、小諸消防1台5名、軽井沢消防1台5名、北部救急1台3名、川西救急1台3名、御代田救急1台3名、南部支援1台2名の計9台31名が参加。

指揮隊は、現場指揮本部を設置し、高速警察隊、ネクスコ・パトロール隊との情報共有、活動方針を決定し部隊の統制が図られ、関係機関とスムーズな連携も確認ができた。

「大型観光バス横転事故から3年が経過したが、これからも我々は日々訓練を重ね、止まることなく、前進していく」(土屋指揮課長)

事故から3年が経過するにあたり、これまでの取り組みの確認・検証を目的に、事故と同規模の訓練が実施された。
現場指揮本部
指揮隊が設置した現場指揮本部。
横転バスからの救出訓練。
横転バスからの救出訓練。
多数傷病者トリア―ジ訓練。
平成28年1月15日に軽井沢町で発生した「大型観光バス横転事故」。この際の活動経験が、佐久広域連合消防本部に指揮専従、本部直轄の指揮隊発足を促したといえる。事故に際し、最先着隊の救急隊長として現場活動を経験し、現在、指揮係長を務める小林心一が、当時をふりかえる(活動全体の経緯は時系列を参照)。 [写真]フロント側の救助活動。救急服姿が先着救急隊長として活動した小林心一。
写真提供◎佐久広域連合消防本部 Jレスキュー2020年11月号掲載記事

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